債務整理でどの手続きを選ぶべきかの線引きについて

債務整理をするような場合に、どういった手法があるのかについて、前回のページでは主要な方法を4つ挙げて簡単に説明しました。債務整理にも様々な方法があるのだという程度でご理解してもらえればよいかなと思います。それでは今回のページでは、債務整理の手法で挙げた4つのうち、どの手法を用いるのかの「線引き」について説明していきたいと思います。債務整理では4つの手法がありますが、どの方法でも勝手に選んで良いかというとそうではありません。利用するためには条件があるものもありますので、そういったことも含めて解説していきましょう。

どの手法を選択するのかについて、その「目安」が明確なものと曖昧なものの両方があります。つまり、債務整理については、そのための主な手法として、自己破産、特定調停、民事再生の3つは正式な法的手続きとなります。この3つの債務整理のうちで、どれを選択するべきかについては、その判断基準にはある程度、線引きが行われています。

借金を返していくことが難しいという場合、その場合に「返済能力なし」という基準が出てきます。この条件に該当する場合には、先ほど挙げた債務整理の手法のうち「破産」という手法を選ぶことになります。というのも、残りの2つの「特定調停」と「民事再生」には、今後3年間で借金を返済していく見込が必要だからです。その見込みがないというなら、破産の手続きを行うことになるでしょう。

次の「線引き」として、借金を返していくがその金額を減額して欲しいという場合です。「借金減額」という要素が線引きの条件となってきますが、この条件に該当する場合、債務整理のうち、「民事再生」もしくは「特定調停」の手法を利用することになります。

そして、次の線引きの要素として「マイホーム」があります。マイホームを所有している場合、その家を手放したくないなら、債務整理のうち「特定調停」か「民事再生」を利用するということになります。借金というと、マイホームは処分するものと考えがちですが、マイホームを手放すことなく借金を整理する道もありますので、そういったことも念頭に置いておくと、いざ借金で困った時にも解決の道が見えてきます。